プラセンタ療法
私と「プラセンタ」との出会い
私と「プラセンタ」との出会いは、妻が利用している美容室のオーナーからの依頼が切っ掛けでした。美容室のお客様に「プラセンタ注射」を希望している方がいるので、で注射してもらえないか、という問い合わせがありました。
私は20数年前、慢性肝炎の患者の治療に「ラエンネック」というプラセンタ注射を週2~3回行っていたことがありましたが、既に当時の仕入れ先の仙台支店は閉鎖されていました。注射薬の入手ができないので、“無理です。”とお伝えしたところ、美容室でプラセンタ原液を仕入れている伏見氏を通して、UTPを紹介してもらい「プラセンタ」注射、及びサプリメントを入手することが出来るようになりました。
この時「プラセンタ ホンキで若返り日記」(吉田健太郎先生監修・塚田扶美 著)という本をいただき、プラセンタ治療に興味を持ちました。
以前より医療用漢方エキス剤を使用しながらの漢方治療を外来で行っており、(社)日本東洋医学学会の漢方専門医の認定も受けていましたので、これを機会にプラセンタ療法の勉強と実践を積極的に始めることにしました。吉田先生のその他の著書も数冊読み、勉強させて頂きました。
日本胎盤臨床研究会の会員になり、学術集会等には第1回より毎回出席し勉強しています。吉田先生のクリニックにも訪問し、先生の外来診療を見学させていただきました。又、先生は仙台生まれと伺っていましたが、仙台で小児科を開業なさっていた先生の叔父様にあたる吉田秀一先生とは若い頃親しくお付き合いさせていただいておりました。そんなことから、吉田先生には、親しみを感じるとともに、尊敬の念も更に深まったという次第です。
注目すべき「プラセンタ」の効果
私のクリニックでは更年期障害の患者さんにはメルスモン注射を、慢性肝炎の患者さんにはラエンネック注射を打ちます。これを続けることにより、更年期障害の訴えや症状がどんどん良くなっています。又、C型肝炎の患者さんがインターフェロン療法を行うとき、ラエンネック注射を治療前施行しておくと、吉田先生のデータが示すように治療効果が高くなり、副作用も少なくなります。これは注目すべき効果だと感心しております。
私のクリニックでもプラセンタ注射で、うつ病やアトピー性皮膚炎にすばらしい治療効果が上がっています。
特に若い女性への美肌効果は大きく悦ばれています。
若返りの効果は、本当に驚きです。腰椎(脊椎管狭窄症)の患者さんや、膝の痛み(変形性膝関節痛)でプラセンタ注射をした患者さんの中には杖なしで歩けるようになった方が何人もいらっしゃいます。
プラセンタ注射とフジ末(調剤用)ツムラと医療用漢方製剤の併用で、ある程度の効果が出ている患者さんもいます。不妊でお悩みの方が、妊娠なさったケースもありました。
男性の方には、ゴルフのプレー前にプラセンタ注射して出かけると、良いスコアが出たり疲れが出ない等と喜ばれています。
現在東北大学の助教で、長寿に興味を持っている先生と共同で、プラセンタ療法を行っている方の血清中のホルモンの微量定量等も行っていますが、まだデータは出ておりません。日本長寿学会でもプラセンタ療法に注目が集まっていると聞いています。
プラセンタ療法で、益々元気と長寿に効果が出れば良いと考えています。
著:消化器科院長 山形 淳